『防災と下着』をはじめたきっかけ

こんにちは。画像制作やSNSの業務を担当しているノヅルです。

皆さん、9月1日は防災の日(※)ということをご存知でしょうか。

ヘブンジャパンでは2022年1月ごろから『防災と下着』に関する情報発信をしており、9月1日の防災の日にも『防災と下着』の情報発信を行うようにしています。

(※)9月1日が防災の日と制定されたのは1923年に発生した関東大震災に由来しており、この震災で10万人以上の死者と行方不明者が出ました。大震災がきっかけで防災意識を喚起しようと、1960年の閣議にて9月1日が防災の日に制定されました。

9月1日は防災の日ということで、毎年情報発信をする予定なのですが、そもそも「なぜ防災と下着の情報発信をしようと思ったのか」というお話をさせて頂ければと思います。

知っていましたか?防災と下着のこと

防災と下着の情報発信をしようと最初に企画立案したのは私なのですが、そのきっかけは2021年の9月に、ひとりで旅行をしていた時です。この時は千葉に宿泊していました。コロナ禍まっただ中で、目的地に行く以外はほぼホテルで過ごしていました。大阪に帰る日はチェックアウトぎりぎりまで寝ていようと、アラームもかけずぐっすり寝ていました。

すると朝、大きな揺れで目が覚めて「これは地震だ!」と思って飛び起きました。

テレビをつけてスマートフォンを見て地震速報をチェックしたところ、私が宿泊していたところは震度3程度だったのですが、ホテルの高いフロアに宿泊していたのもあって数値よりも揺れを強く感じました。

遠方でひとり宿泊していたのもあり、凄く不安を感じました。
この時は避難しなくても大丈夫だったのですが、ここで自分の格好が目につきました。

私はひとり旅行やスポーツ観戦が趣味で遠征することが多いのですが、宿泊する時はいつもナイトブラの『夜寄るブラ』を持っていました。

ホテルに入ってお風呂に入った後にちょっと出歩いたり、ホテルの中を散策しようと思った時に
「ノーブラなのもなあ…でもしっかりめのブラジャーを着けるほどでもない気がする…」ということがあり「そうだ、こういう時に夜寄るブラを着けるといいな。薄くて軽いから荷物の邪魔にもならないし」ということで、旅行の時は必ず夜寄るブラを持っていき、お風呂上がりに着けてそのまま寝ていました。

知っていましたか?防災と下着のこと

地震の揺れで目が覚めた時も夜寄るブラを着けていたのですが「もし寝ている最中に大きな地震が来てすぐに避難しなければならない状況だったら……」と、寝ている時の格好も考えたほうが良いなと思いました。

そして「家にある防災バッグの中に下着って入れていただろうか?」と思い、帰ってから同じ部署のスタッフに聞いてみたら「下着は入れていない」「そもそも防災グッズを備えていないかも」という声が多くありました。

そこから『防災と下着』の企画を立案し、他のスタッフ、お客様からアンケート調査を行いました。

この時のアンケートでは、約50%の方は防災バッグを用意しておらず、約37%の方は防災バッグを用意しているけど下着は用意していないということで、80%以上の方は防災の備えとして下着を用意していない結果になりました。

知っていましたか?防災と下着のこと

私は被災経験がなかったので分からないことも多かったのですが、被災された方、避難所の運営をされていた方、ボランティア活動をされていた方など様々な視点でのお声があり、新たな気づきがたくさんありました。

個人的にとても印象に残ったのが「下着や生理用品など、衛生的な面だけでなく気持ちを保つためにも必要だった」「避難期間が長いと足りなくなる。救援物資で届くものは合わない」などの言葉です。

被災していない時は「何とかなるのではないか」「救援物資で大丈夫なのではないか」と思ったりしそうですが、被災状況や被災場所の交通状況などによっては物資が届くまでに時間をかなり要することもあります。
特に救援物資はまず食料や水などが最優先なので、下着などの衣類や生理用品は届くのが遅いこともあります。

非常事態の中で自分も周囲も緊張感が走り、これからどうなるか分からないといった状況下で、自分に必要な下着や生理用品がないというのは、衛生面だけでなく精神的ストレスからの観点で病気になってしまうこともあるのではないかと思いました。

知っていましたか?防災と下着のこと

『防災と下着』のページでは避難所に避難した時の話が多いのですが、震災は私のように旅行中などの遠方での外出先、職場、学校、移動中、買い物中など、様々な状況で起こることが考えられます。

ヘブンジャパンのSNSのフォロワーさんの中には、東日本大震災の時に津波による被害を受け、避難ができず自宅の2階にいたという方がいらっしゃいました。

「1階に衣類を置いていたが、被害で使えなくなった」「給水車の水の支給も最初は制限があり、自由に持っていけるようになったのは何日か経ってから」といった、当時の様子について教えて頂きました。

どのような状況で被災したか、避難している場所はどこか、その時の季節、気候はどうか
――それらによって、防災の備えで必要なアイテムも大きく変わってくると感じました。

知っていましたか?防災と下着のこと

最近では、2024年8月8日に宮崎県で震度6弱の揺れを観測し、それから南海トラフ地震臨時情報が発表されたのが、皆さんの記憶にも新しいと思います。

『防災と下着』ページは2022年からスタートしましたが、再度アンケート調査を行ったり、SNSなどを通じていろんな方のお声を聞いていきながら、内容を更にアップデートしていき、下着屋という視点で防災に関する情報発信を引き続きしていきたいと考えています。 のづるさん
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