卒乳後のバスト、どうケアする?まずは”今の自分”に合った下着選びを!
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卒乳したら、まずはサイズのチェックから!
女性のバストサイズは、あらゆる要因で変化するもの。特に、妊娠・出産・授乳時は短期間でバストが大きくなったりしぼんだりするため、サイズ変化を実感した人も多いのではないでしょうか。
妊娠後期はお腹が膨らむにつれてアンダーバストも大きくなり、産後1~2ヶ月かけて徐々に妊娠前のサイズへと戻ります。
妊娠~卒乳までの期間でバストサイズが変わる理由としては、主に「女性ホルモンの分泌量」と「クーパー靭帯へのダメージ」などが挙げられます。
妊娠すると女性ホルモンの分泌が増えて乳腺が発達し、胸全体が大きくなりますが、授乳期を終えると乳腺は委縮し、元の大きさに戻っていきます。
しかし、乳腺の支えを失った胸は柔らかく、また伸びた皮膚が余るため、ハリが失われ重力によって下垂も進んでしまいます。
これが「バストトップが下がった」「デコルテが削げている」といったお悩みの原因となってしまうのです。
また、妊娠・授乳中はホールド力の弱いカップ付きキャミソールやノンワイヤーブラジャーを着けていることが多いため、バストを支えているクーパー靭帯が伸びたり切れたりする可能性も。
一度傷ついたクーパー靭帯は元に戻らず、シルエットの崩れに繋がります。
そして「卒乳後も妊娠前に着けていたブラジャーを使っている」という人も要注意。
妊娠前と卒乳後ではバストサイズが変わっていることが多いため、サイズの合っていないブラジャーを使い続ければバストのお肉が背中や脇に流れて、バストが垂れたり、サイズダウンしたりすることもあります。
今回は、そんな「卒乳後のバスト」にフォーカスした下着選びについてのお話。卒乳後、ブラジャーを選ぶ際に気を付けたいポイントを、3つに分けて解説します。
普段あまりバストサイズを見直すことがないという人は、卒乳・断乳をしたこの機会にぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
着け心地を左右するのは「前中心」の高低
丸胴型と扁平型、あなたはどっち?
ブラジャーは、左右のカップを繋いでいる「前中心」の高さ・低さによって着け心地や機能が異なります。
「自分にはどちらのタイプが合っているか分からない……」という人は、まず自分の骨格と胸骨のタイプを知ることから始めましょう。
一見しただけではなかなか分かりにくいですが、胴体部分の骨格は大きく分けて「丸胴型」と「偏平型」の2種類があります。胴体を真上から見た時、丸に近い形をしていれば「丸胴型」、横に長い楕円形に近ければ「扁平型」です。
この骨格の違いによってバストのつき方も異なり、丸胴型タイプはバストのボリュームが前に出やすくバストトップも高め、扁平型タイプはバストが横に広がって高さが出にくいという特徴があります。
一般的に、欧米系の人は丸胴型が多く、アジア系の人は扁平型の骨格であることが多いと言われています。
胸骨の位置も、人によって違います
次に、胸の中央にある縦に長い骨「胸骨」について。「ブラジャーを着けるとワイヤーが痛い」と感じる人は、胸骨にワイヤーが当たっているのかもしれません。
まずは自分の胸骨の位置を確認してみましょう。指3本を使って、鎖骨の中心からバストの下までなぞると胸骨の出っ張りに触れることができます。
胸骨の位置は人によって異なり、「乳頭より上の方で胸骨が出ている」「ちょうどバストの間で胸骨が出ている」などさまざま。
この胸骨にワイヤーが当たると痛みの原因となるため、ブラジャーを選ぶ際には「前中心のワイヤーが骨に当たらないか」を必ずチェックしましょう。
ブラジャー選びのポイントとなる「骨格と胸骨」の話を踏まえて、次は前中心が高い、または低いブラジャーそれぞれのメリットと注意点についてご紹介します。
前中心が低いブラジャー
メリット
前中心が低いラジャーは、谷間部分にあるワイヤーの当たる範囲が狭いため、痛みを感じにくく着け心地がラク、というのが魅力。
妊娠中や授乳中に締め付けの少ないブラジャーを着けていた人や、「妊娠前に着けていたブラには戻れない」「締めつけが強いブラは嫌」という人におすすめのタイプです。
また、前中心が低いタイプは、バストを横から真ん中へ寄せるL字型ワイヤーを使用しているため「I型」の谷間ができやすいという特徴が。
先ほど説明した通り、日本人の胴体は横に幅のある「扁平型」が多く、バストを単に下から上へ持ち上げるだけではあまり谷間は生まれません。
そのため、横に広がったバストを中央に寄せる前中心が低いタイプは、扁平型の骨格と相性の良いブラジャーと言えます。
注意点
前中心が低いと、どうしても前中心が高いブラジャーより「下からお肉を支える」力が劣ってしまいます。
そのため、肉質が柔らかい人や、卒乳後でバストの下垂が進み、しぼんでしまっているという人、もしくはバストにボリュームのある人はお肉が下に溜まってしまう可能性があります。
前中心が高いブラジャー
メリット
このタイプのブラジャーはU字型ワイヤーを使っているため、バストを下からグッと持ち上げてくれる点が魅力。
土台もしっかりしているので安定感が高く、卒乳後バストのハリがなく下垂が気になるという人や、デコルテをふっくらさせたい人におすすめです。
注意点
前中心が低いブラジャーと異なり、谷間部分に当たるワイヤーの範囲が広いため「胸骨に当たって痛い」「アンダー部分が食い込む」と感じる人がいるかもしれません。
先ほどご紹介した通り、自分の胸骨の位置を確かめてワイヤーが骨に当たらないかをチェックしましょう。
また、前中心が高いブラジャーの中には、ワイヤー自体は低めの位置にあり、レースや生地で前中心を高く設計しているタイプもあります。
こちらは前中心が低いブラジャーと同様にラクな着け心地で谷間も作りやすいため、「バストの下垂が気になるけど、ワイヤーが当たって痛いのも嫌」という人や「バストのボリュームをあまり出したくない」という人にもおすすめです。
卒乳後のバスト流れを止める”脇高設計”に注目!
「脇高ブラ」がおすすめな理由
次に、ブラジャーのカップサイド(脇にあたる部分)について見ていきましょう。
妊娠中にバストが大きくなり、卒乳後にサイズが戻った時「皮膚が伸びて下垂が気になる、ハリがなくなった気がする」という人や「妊娠前の体重に戻ったけれど、バストが小さくなったかも?」と感じている人は、脇が高めに設計されている「脇高ブラジャー」がおすすめです。
サイズが急激に変化することで弾力やハリが失われたバストは肉質が柔らかくなり、脇や背中へと逃げやすくなってしまいます。
カップサイドが低いブラジャーを着けていると、きちんと着用していても気付けばお肉が流れる、お肉がなくなった分カップに隙間が生まれてパカパカする……なんてことに。
もう一つ注意したいのがアンダーバスト。妊娠中や授乳期間に着用することが多いマタニティブラは、大きくなったアンダーバストを締め付けないように作られているものが多く、自然とサイズを意識しづらくなります。
すると、久しぶりにブラジャーを着けた際にアンダー部分がズレたり、ゆるくなったりしていても気がつかない場合があるのです。
ブラジャーでバストをしっかり支えられていないと、揺れなどの衝撃でクーパー靭帯が傷つき、さらに下垂が進む原因にもなってしまいます。
だからこそ、お肉が逃げるのを防ぎ、バストを正しい位置に保つために脇高設計のブラジャーを選びましょう。
そもそも、脇高設計とは?
脇高設計のブラジャーはカップサイドが高く、バスト・脇まわり・背中の広い範囲をカバーしてくれるタイプのブラジャーです。
ストラップから逃げ、二の腕の付け根にポコッとできがちなお肉もしっかりとカップに収めてくれますし、背中に流れやすいお肉もブロックするので「背中側にお肉があふれる」「後ろ姿を見たらブラジャーとの間に段差が……!」なんてこともナシ。
脇周りや背中をスッキリと見せ、シルエットを美しく整えてくれるので着痩せ効果も期待できます。
さらに、バストを正しい位置に戻してキープし、ボリュームもアップ。既に流れてしまっていたお肉や、左右に離れたり下垂していたりしたバストもしっかりと寄せ上げ、バストの位置を上げるため、デコルテはふっくら、谷間も作りやすくなります。
脇高設計のブラジャーは布面積が広いため「その分、締め付けられる範囲が広くなって苦しそう……」という印象を持つ人もいるかもしれませんが、体の一部に圧力が集中するタイプのブラジャーに比べ、広範囲に力が分散されるので意外と苦しさは感じません。
むしろ、バストから背中まで、包み込むようにサポートしてくれるため「ズレにくく、動いてもしっかりホールドしてくれている」「安定感があってラク」と感じる人も多いです。
ブラのパカパカが気になるなら、カップの形を再チェック
「カップの浮き」は、どうして起こる?
卒乳後のブラジャー選び、最後のポイントは「カップの形状」について。
授乳を終えたら「今まで着けていたブラジャーがフィットせずにカップが余ってパカパカする」「浮くアンダーバストが気になる」などのお悩みを持つ人は多いのではないでしょうか。
妊娠・出産・授乳を経て、女性のバストはめまぐるしく変化します。ボリュームダウンやハリを失ったことによる下垂など、バストの肉質・シルエットが変われば当然、フィットするカップも変わってきます。
「今のブラジャーが何となくしっくりこない……」と感じている人は、ブラジャーのカップタイプが合っていない可能性が考えられます。
ブラジャーのカップとバストの間に隙間ができていたら、放置はNG。隙間があるということは、つまりバストが安定せずカップの中で常に動いているということになります。
そうなると、バストの下垂を防ぎ上向きのラインを保ってくれているクーパー靭帯が傷ついてしまうのです。
このクーパー靭帯は、早歩きや小走り・階段の上り下りといった日常のちょっとした振動でもダメージを受ける繊細なもの。
カップの隙間をそのままにしているとバストは常に動き続け、知らぬ間にクーパー靭帯にダメージを与えやすくなり、下垂の原因を作ってしまいます。
特に卒乳後でハリを失ったバストの場合、ますます下垂を早めてしまう可能性も考えられます。
カップの隙間に気づいたら、バストにフィットするブラジャーを選び直すことが大切。そこで、カップの種類をご紹介します。どのタイプが自分に合っているか参考にしてみてくださいね。
フルカップ
安定感を重視するならこのタイプ。カップの面積が広く、バスト全体を包み込んで支えてくれます。
ストラップがカップの真ん中付近に付いているため、バストをグッとリフトアップ。卒乳後、バストの肉質が柔らかくなり、お肉がカップの下に溜まって上部に隙間ができてしまう人、下垂したバストをしっかり持ち上げてキープしたい人に最適です。
3/4カップ
日常使いしやすいベーシックなタイプがこちら。カップの上辺1/4を中央に向けてカットし、ホールド力とバストメイクどちらも叶えるバランス型です。
4/5カップ
フルカップブラジャーの安定感、3/4カップブラジャーのバストメイク、両方の機能を兼ね備えたタイプ。
お肉を下側からしっかり支えながら、キレイなバストラインに整えてくれます。特にバストが下垂し始めた、という人にピッタリです。
ハーフカップ(1/2カップ)
バストを包む面積がフルカップブラジャーの約1/2になっている、カップ上辺を水平にカットしたタイプのブラジャー。
土台がしっかりと作られており、バストを下から支えて上へボリュームを持っていってくれます。バストサイズが小さめの人におすすめです。
カップの他にも、ブラジャーは製法や用途によってさまざまな種類があります。さらに詳しく知りたい人は、こちらの記事もチェックしてみてくださいね。
色々あるブラの種類。カップ、製法、用途によるブラの種類をマスター【下着の基礎知識No.01】
記事を読む
卒乳後のバストのお悩みは、ブラジャーで解決
いかがでしたか?今回は、卒乳後のバストに起こりがちなお悩みと、それらを改善するブラジャー選びのポイントについてお伝えしてきました。
「もう以前のバストラインに戻れない……」と諦めている人も、今回ご紹介した「自分の骨格を知り、前中心の高さ・低さで選ぶ」「脇高設計のブラジャーを選ぶ」「自分に合った形のカップを選び、ブラジャーとバストの間に隙間を作らない」この3つのポイントを意識してブラジャーを選べば、まだまだバストラインは復活するはずです。
卒乳のタイミングこそ、新しい下着に出合うチャンス。今の体にフィットするブラジャーを選び直して、気持ちも新たに“美バスト”を目指しましょう!
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※注意※
授乳期終了時(卒乳・断乳)のブラについて
授乳期を終えた(卒乳・断乳)直後はまだ乳汁の分泌があるため、締め付けのあるブラジャーでは乳腺のトラブルを引き起こす恐れがあります。
そのため、HEAVEN Japanでは授乳期終了直後から3カ月間は、締め付けの少ない授乳用ブラまたはノンワイヤーブラで乳腺が安定するまで過ごし、3か月後からワイヤーブラに切り替えることをおすすめしています。